【仕事を辞めようか悩むあなたへ】7年勤めた大企業を退職した理由 第二章
どうもユウイチ(@yuichiho)です!
現在、NPO・世界の働き方/世界一周講演・キャリアコーチングなどパラレルワークをしている私ですが、元々は愛知県の某メーカーにてマーケティングや事業戦略立案の仕事をしていました。
「働きやすい会社ランキング」にもランクインするホワイト企業を退職した理由と経緯を数回に分けて書き綴りたいと思います。
今回は第二章です。
第一章はこちら▼
【仕事を辞めようか悩むあなたへ】7年勤めた大企業を退職した理由 第一章
会社を辞めようかと悩んでいる方、転職を考えている方、就職活動中の方、何か変えたいけどどう一歩踏み出したらよいかわからない社会人の方にぜひ読んでいただきたいです。
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第二章 葛藤
中国駐在から帰任後、私は働くモチベーションを失っていた。
私の主な業務は、海外販売会社、工場、設計者達の中心に立ち、新製品のプロジェクトをマネジメントすること。
製品の一機能から販売価格、製品を入れる箱のデザインまで幅広く関わる。
自分がいなければ何十億円のプロジェクトが回らない。
海外出張も月に一回、多いときは二回も行く。
これだけ聞けば、「働きがい」があるように思えるかもしれないが、当の自分は「働きがい」を全く感じていなかった。
元々、海外で活躍できる人材になることを軸に就職活動をして、この会社に入社した。
メーカーで海外に行くチャンスがあり、ある程度大手であればどこでも行くつもりだった。
第一志望ではあったけれども事業に強い共感を覚えてこの会社に入社したわけでは無いのが本音だ。
社会的ステータスが高いホワイト企業。
福利厚生もしっかりしている。
給料に不満はない。
社内やチームメンバーも良い人ばかり。
100年続く長寿企業で、堅実な財務体質なので、定年まで潰れない可能性が高い。
働き続ければ、子供も大学に行かせられるし、家も買えるだろう。
将来安定。
自分が望んだ「海外」と「安定」。
その両方を兼ね備えた企業に入ったにも関わらず、働くやる気が起きない。
なぜだろう。
冷静に自分と向き合うと原因が見つかった。
主な原因としては、企業体質とルーティンワークが自分にはもう合わなくなっていたこだ。
会社の主要事業は、製品ライフサイクルでいうところの導入期・成長期を終えて、成熟期の後半にあった。
業界の市場は下降気味。
それに取って代わる新規事業が育っていない中で、事業の売り上げを守ることにフォーカスした仕事=ルーティンワークは自分には退屈そのものだった。
新興国市場を担当していたこともあり、欧米担当よりも自由にやらせてもらっている点は多々あったがそれでも満足していなかった。
同じ製品を担当し続けることにも飽きを感じた。
製品に共感して入社した訳ではないので当然と言えば当然かもしれない。
就活をしている頃の自分にはそこまで考えが及ばなかった。
もっと異なるジャンルのモノづくりに関われると思っていたが、それもなかった。
残念ながらその会社で関わりたいと思える他の事業は無かった。
仕事で関わる人達は、内勤の時も海外出張の時も会社関係者ばかり。
社外の人との絡みはない。
「安定」ではなく、新しい発見、出会い、刺激、成長を求める自分がそこにはいた。
周りからも
「うちの会社のキャラじゃないね」
「なんでうちを選んだの?笑」
「バリバリの営業マンか芸人が合ってるよ」
と言われていた。
確かにと納得する部分が多々あった。
とはいえ、転職というおもいきった選択(当時はそう感じていた)を今まで社会のレールに沿って歩いてきた自分が取れるはずもない。
「働くということは、会社に雇われて、自由は無く、楽しさなんてものはない。置かれた場所で何とかやりがいを探すんだ。」
と心に芽生えた違和感を押さえつけて、無理やり自分を納得させるようにした。
そうやって我慢をすることが大人になるということだと解釈するようにした。
中国では短期駐在だったが、目標としていた長期海外駐在に行けば何かが変わるかもしれないと信じて、じっと次の駐在のチャンスを待った。
しかし、年次を重ねるにつれて、駐在員の仕事や上級職の業務がだんだんと色味を帯びて鮮明に見えてくる。
自分の求めるものはそこにはなかった。
心に生まれた違和感を消し去ろうとしてもその声はどんどん大きくなっていく。
何か違う。俺のやりたいことはこれじゃない。
ただ、ここでも「安定志向」が邪魔をする。
「他の会社に転職してもうまくいく保証はない。」
「ええやん、それなりの生活が送れるんやから。」
「この会社で働き続けて、社内人脈を築いて、上に登っていけばいいじゃないか。」
「でもこのままじゃいけない気がする。」
「でも安定が無くなるとどうなるかわからない。」
「人生を棒に振ってしまうことになるのではないか。」
悶々とする日々を何ヶ月も過ごした。
とにかく海外駐在することだけに頭を切り替えて、1日でも早く駐在させてくれと上司に強く懇願した。
そんな私の願いとは裏腹に歴史あるメーカーの人事は年功序列で決まっていく。
老舗メーカーの若手に飛び級制度は存在していない。
一度冷静になって考えてみる。
自分が駐在できるチャンスは今から3年後ぐらいが順当。
いや、3年待っても駐在はできないかもしれない。
そこで、ようやく気づいた。
海外駐在ができないならこの会社にいる意味はない。
大阪でも良い、東京でも良い。同じ愛知の中で探してもよい。
そんなことを考え始めた2015年の夏。中国帰任から一年経った頃。
デスクに一通の手紙が届く。
最終章に続く。
【仕事を辞めようか悩むあなたへ】7年勤めた大企業を退職した理由 最終章
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【仕事を辞めようか悩むあなたへ】7年勤めた大企業を退職した理由 第一章
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